酒飲亭いさんの落語ごろごろノート

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zoom RSS 「ねずみ穴」あれこれ

<<   作成日時 : 2013/05/29 11:24   >>

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今日は雨で仕事がお休み。チョー嬉しい!
という訳で前から書きたかった「ねずみ穴」について少々。

この噺、ナマで聞いたのは一回だけ、
誰がやってたか記憶が定かでない。
正直なところ後味のあまり良くない噺である。
これでもかと言う暗澹たる展開で、
かろうじて夢だったてえのが救いなのだが、
夢ってえのは恥ずかしくなるくらい安直で、
ちょっとどうなんだろうと思ってしまう。
でもまあ、そのまんまじゃ終われないよなぁ。
夢も仕方ないか。

やってみたいって気になったのは、
談志師のCDを聞いたから。衝撃的でしたねぇ。
ホロっとくるところもあって、
悪役にあこがれる心理もあるのかもしれません。
まあ演じ手の気持ちをくすぐるところがあるんでしょうねぇ。
こんな噺をすぐやれちゃうのが、
お気楽な社会人噺家の特権なんでしょう。

まず特徴なのが、兄弟の田舎言葉。
「腹ァ立てたんべェな」なんて台詞じゃ、
感情がストレートに表現できますよね。
地方出身者のワタクシとしては、
コンプレックスがあるんでしょうね。
権助の出てくる噺はやったことがありません。
学生の頃は「絶対ムリ」なんて思ってましたが、
まあいい年になってきましたから抵抗もなくなりました。
会社勤めの時は営業で丁寧な言葉使いだったと思いますが、
他人行儀な感じで、親密さには欠けますよね。
先日の東方落語でも、噺の中での扱いもあるんでしょうが、
田舎言葉って、聞き慣れない分、
感情に作用する力が大きく、笑いにも有利と感じます。

30分くらいのこの噺、緊張した場面が続きますが、
唯一息抜きができるのが、
発端の部分が終わって三文の説明部、
地でしゃべるここで、出来ればちょっと笑ってもらいたい。
サシの説明で談志師は笑いを取ってます。
アタシは「一人口…」でバアサンを登場させたんですが、不発でしたか…

ここから先は終いまで笑うところはありません。
元を返しに行って、兄弟のやり取り、兄貴の独白、
和解が一つの山場。ちょっとホロっとしてもらいたい。
火事からは緊張感マックス。
談志師は説明を極力省いて、
怒声、悲鳴、擬音で高めています。
その中に挟まってる、
「カカ様の手ェ放すでねえぞ、放れたら二度と会えなきなっちまうだぞ…」
実際、火事の混乱のなかで生き別れになることが多かったそうです。
できればちょっとだけ説明したいところなんですが…
ああ可能ですねぇ、今度やってみます。

兄貴に元を借りに来てのやり取り、
冷めたく突き放すところで、
子供を使う談志師の演出はスゴイ。
「カワイイなあ」といいながら、
金のことは冷たく拒絶する、
人間の二面性というか、あの日の和解はなんだったの…
どっちの兄貴が本当なの?
って冷血漢が本物ですよね。
これは夢と分った後でも、
お客さんにそう思ってもらえないと、
噺の貫目ってんですかねえ、怖さが出てきません。

ここで先日のを見たウチの奥さん曰く、
「オジイサンみたい」ってどういう意味??
年寄りくさくやってた訳じゃないんですが、
ホントの年寄りになったってこと…??

捨て台詞を叩きつけて出てきてからは救いがありません。
かわいい聡い娘、吉原へ売っての帰り道、
情景描写は談志師の面目躍如。
金を掏られて、首を括るとこまで、
とことん暗澹とした気分になってもらいましょう。

最後のサゲは分りにくい。
ナマで聞いたときには、まくらで説明してましたが、
ほとんど意味がないのでこれは割愛。

Q.庵でやらせてもらった時、妙齢の奥様方から
「怖かった」「泣きそうでした」などのお言葉をいただきました。
まあねらい通りに出来たってことでしょうか。
でもこの噺、当分できる機会はないでしょうね。
一年にいっぺんできればいい方かも。
せっかく覚えたのに、もったいない…

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
ほんと、もったいない!
ノトニャン
2013/06/01 07:19
たまにだから我慢できるんだと思います。
いさん
2013/06/01 10:00

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